これは推理物か、それとも?「キサラギ」- [movie]
マイナーアイドルの自殺から1年、ファンサイトを通して追悼会に集まった5人の男たちがアイドルをしのぶ。
ところが、その中の一人が他殺をほのめかしたことから、このファンたちの正体(大げさか)が徐々に明らかにされ、それぞれが持つ真実(と思われる)パーツを組み立て、アイドルの死の原因をひも解く。
推理物としては、いささかトリック(?)が簡単なような気がするが、素人にもわかる分、推理に置いてけぼりにされず謎解きに参加している気分になれるのかもしれない。
ただ、わたくしとしては、それ以外の部分が結構楽しかった。
ファンがお宝を前に騒ぐさまやら、最後のあの歌のシーンの彼女がマイナーだった理由が分かるような説得力十分な破壊力やら、それを必死で振りつけて応援する5人の姿はもうこれ、ほんとファンの暑苦しさを感じますし。
ほんとファンというのはどの世界もディープに暑苦しいものですねぇ。
5人とアイドルとの関わり方もそれぞれで、一人ひとりに見せる如月ミキは同じようでいて何かが違うのがこれまた芸が細かいというか。
如月ミキはめちゃくちゃマイナーでダメダメアイドルだったかもしれないけれど、それぞれの人がファンタジーを持てる対象としては超エース級のアイドルだったのかもしれない、なんていう余韻を残しつつ終わる。
って終わらないのかよっとツッコミ入れたくなるお約束のエンディングロール後のアレ。
こうやって延々ループするのかしらん。
これは本当に推理ものなのか、シチュエーションコメディなのか、はたまたオタク狂騒詩なのか、其々の好みで楽しむのがよいのかも。
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